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■ 2016年12月:KEY WORD βエンドルフィン

 中国の故事に「塞翁が馬」というものがあります。内容は、占い師の塞翁が飼っている馬が逃げ出したので人々が慰めに行くと、塞翁は「これは幸せになるだろう」と言いました。数ヶ月後、逃げた馬は立派な駿馬を連れて帰って来たので、人々はお祝いに行くと、塞翁は「これは災いになるだろう」と言いました。塞翁の息子が駿馬に乗って遊んでいたら、落馬して足の骨を折ってしまったので、人々はお見舞いに行くと、塞翁は「これは幸せになるだろう」と言いました。1年後、隣国と戦争になり若者達は殆ど戦死したのですが、塞翁の息子は足の骨折で兵役を免れて助かりました。この故事は、幸と思えることが不幸になり、不幸と思える事が幸になる。人生あらゆる場所で幸(吉)と不幸(凶)が来るものであるという教訓です。

 日本にも同じような逸話があります。ある庄屋の家で長男の結婚式があり、宴もお開きに近づいた時、玄関をたたく音がします。主人が少し戸を開けると,福顔をした老人が立っていました。主人がどなたですかと聞くと「私は福の神です。道に迷い1晩泊めて貰いたい」と言いました。主人が、今夜はめでたい息子の結婚式、あなたが泊まってくれれば、これ以上の祝いはないと、家に入れようとすると、福の神の後ろに1人のみすぼらしい老人が入ってこようとします。主人があなたはと聞くと「私は貧乏神です」と答えます。主人は慌てて「あなたを泊めるわけにはいきません。帰ってください」と入室を拒否します。すると、既に家の中に入っていた福の神が、「私も出て行きます。私達はいつも一緒で、私が前になったり、後ろになったりする時がありますが、1人ではどこにも行きません。」この話も吉と凶は一対で、浮かれているとしっぺ返しが来るし、苦しい時はいつか成果が認められる、という教訓です。
 
 現代は科学が発達しました。特に今まで解明されていなかった脳内は、医学的科学的にも多くの事が分かってきました。中でも最近“βエンドルフィン”が注目されています。βエンドルフィンは、別名脳内モルヒネと言い、鎮痛作用はモルヒネの6.5倍あると言われますが、モルヒネと違い一切副作用がなく、身体に良い影響ばかり与えてくれます。体がだるい時、ストレスが溜まった時、頭痛がする時、気分が優れない時などに、ある人に会ったり、綺麗なものに遭遇したり、美味しい食べ物を食べたりしたら、今までの状態が嘘のように晴れていく体験をしたことがあるでしょう。この時、脳の中でβエンドルフィンが多量に分泌されています。我々は、活性酸素により細胞が傷つけられて老化が進みますが、βエンドルフィンには活性酸素をやっつける力の抗酸化機能もあります。毛細血管を広げ血液循環を良くし、免疫力をアップさせ病気にかかりにくくする効果もあります。沢山分泌される人は老けにくく、いつまでも健康で若々しく見られます。アンチエイジングに大きく作用します。神経伝達物質で脳の神経回路を作り替え、脳の活動をポジティブにし、結果、集中力、忍耐力、思考力、記憶力、創造力など脳の機能が全体的に向上します。脳のドーピングと言われています。

 では、βエンドルフィンを多く分泌するにはどうすればいいのでしょうか?好きな異性、家族、友人、ペットなどに愛情を注ぐことです。幸福感が得られるものに接することです。恋愛している人が綺麗に見えるのもβエンドルフィンのおかげです。誰にも邪魔されることのない場所で趣味に没頭すれば、多量に分泌されます。瞑想も効果があります。瞑想というと姿勢正しく時間を取らなければならないと思われますが、寝る時に布団の中でも、休憩時間にも、どこに居ても自分を主人公にした最高の映像を作ったり、楽しかった出来事の延長を瞑想したりすれば良いのです。しかし、他人より優れていると天狗になったり、変なプライドを持ったりすると分泌されません。謙虚さが必要です。自分の人生を嘆いていては、βエンドルフィンは分泌されません。吉・凶・幸・不幸の順番を我々の脳は替える事ができます。自分が成長したと感じた時も分泌されます。自分の理想に近づいた時にとても良い気分になるのはβエンドルフィンのおかげです。(典)

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あきらめたらあかん/伊藤典男 著

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