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■ 2016年03月:KEY WORD 欲求

 1990年代から社員教育や管理職教育が盛んになり、我が社にも多くの受講勧誘がありました。体験型教育、1週間海外でセミナ-を開催する会社もありました。その中で必ずと言っていいほど話されたものに「マズロ-の欲求段階ピラミッド」がありました。アブラハム・マズロ-(1908~1970)は、アメリカの心理学者で、人間の欲求を5段階に分けています。ピラミッド(三角形)を下から5等分して、最下位の生きる上での欲求から最上階の心の豊かさの欲求まで細部に渡り分析しています。大学の心理学で学習した人もいると思います。

■生理的欲求:ピラミッドの最下段です。この階の欲求は、生きるために最低限必要な欲求で、食欲や睡眠欲を言います。人の命という、生死に係る欲求で、現在の日本ではこの階の欲求は少ないですが、時々ニュ-スで餓死家族の悲報を耳にします。世界では多くの民族がこの階の人達です。ピラミッドの分布でも大きな面積になっています。1週間飲み食いしていない人の目の前に食べ物を出せば、人は生きるために他人の命まで奪います。最も動物的な欲求であるからこそ、深くて重要です。テロリスト達の教育に用いられています。

■安全欲求:生理的欲求が満たされ、食物や住居が手に入れば、より安全で自分の生活を豊かにしたい、心身ともに健康でいたいという欲求が出てきます。経済的に不安定ならば、安定する方法を提示すれば、人は動きます。心の底から自分の生活を豊かにしたいとの欲求が働くからです。転職を促す方法でもあります。

■親和欲求:ピラミッドの3段目です。生理的欲求・安全欲求が満たされると、人間は、孤独を感じたり、誰かと一緒にいたい、仲間を作りたい、恋人が欲しいと思ったりします。1人で生きていくことに不安を感じて群れを作りたいと思い始めます。これが親和欲求です。異性を求めて、恋人を作ると家族が欲しくなるのは、人間の動物的DNAなのです。同じ目的や趣味を通じてサ-クルやグル-プに属したい気持ちが自然に涌いてきます。この階の人を動かすには、君は1人ではない、仲間に囲まれてより良い人生を送れる、と諭せば動いてくれます。ここまでは外的欲求と言って、外から与えられる事が多いものです。目の前にそれぞれの階の欲求を提示することで人は動きます。しかし、次からは内的欲求ですから、今までの欲求とは違っています。

■承認欲求:他人や社会から認めてもらいたい。仲間の中でも重要視されたい。個人として認めてもらいたい。会社の中で昇進したい。良い大学へ行きたい。国家資格が欲しい。高級車に乗りたい。親和欲求まで満たされると、ごく自然に出てくる欲求ですが、この欲求を満たすには外的圧力より、本人が帰属の中で尊敬されたい、認めてもらいたいと思う気持ちが必要です。この階の人を動かすには、その地位に就いたら、何が得られ、そのライセンスは、どれ程素敵なものか提示しなければなりません。この階まで達成した人は知識も実行力もあります。対応する人も同等以上の知識、実行力、包容力を持っていないと動いてくれません。

■自己実現欲求:ピラミッドの最上階です。自己実現とは自己の人格を発展させるためのものです。社会的に成功した人は、自分はどこまでできるか試してみたい、自分の限界に挑戦してみたいと考えます。チャレンジ精神に溢れ、物的な豊かさよりも精神的な豊かさを求め、向上心や本物のプライドが高い人です。自国のみならず、世界の貧困子供を救う「ユネスコ」等に寄付しています。世界人口の5%の人が自己実現欲求の人と言われています。ピラミッドは下部から順に上がってくるとは限りません。飛階もあります。また最上階にいながら、会社の倒産、大病、事故等で、下位にまっしぐらに落ちていくこともあります。あなたはどの階ですか?1つでも今の境遇から登ってみませんか。どの欲求も満たされるごとに快感があります。(典)

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あきらめたらあかん/伊藤典男 著

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