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■ 2017年06月:KEY WORD 第六感

 人間には五感、視覚(光を感じる)聴覚(空気の振動を感じる)臭覚(空気中の化学成分を感じる)味覚(液体の化学成分を感じる)触覚(体に触れた刺激を感じる)があります。人間以外の生きものも五感があるのでしょうか。例題として、今の季節なら、ツツジの花を観察してみてください。花びらの中の1~2枚に赤黒いツブツブが付いています。ツブツブに紫外線を当てるとツブツブが光ります。昆虫や鳥類は紫外線を感じる事ができるものが多いのです。これは視覚ですが、蜜を提供して受粉を可能にします。ツブツブの無い花には蜜がありません。合理的にできています。蝶々や蜜蜂がツツジの花の蜜を吸っている光景を目にした事があるでしょう。蜜を吸う蜜蜂は、昆虫の中でも最も頭が良いと言われています。昼間活動する蜜蜂は自分の位置と巣箱の位置を計算しています。蜜蜂は、太陽が1時間に15度動くことを利用して、太陽が動いた分だけ、頭の中の方角情報を更新しながら飛行しています。太陽の動き方と体内時計を利用して位置関係を計算しているのです。採集した蜜を巣箱まで最短距離で結んで飛行しています。これは、視覚・触覚です。蜜蜂も最初から能力がある訳ではありません。初めて巣の外で活動した蜜蜂は、太陽が動かないものとして行動する結果、太陽が動いた分だけ位置情報にズレが生じてしまうという経験をします。それを補正する方法を学習して、正しい方向を会得しているのです。以前は人間にもこの能力があったようです。蜜蜂をはじめとして蜜を吸う昆虫は、花にたどり着いた時、花から微弱の電流が流れているのを感じます。流れる電流のパタ-ンは花の種類ごとに異なっているため、これを利用して花の種類を覚え、蜜を得る効率を高めているのだと言われています。電流を知覚する能力は、鮫をはじめとして多くの魚類に備わっています。餌となる生きものが発する微弱な電流を頼りに隠れたエサを探したり、捕食者となる大型の生きものから逃げたりするのに使われています。哺乳類の一部も、地中に伝わる微弱電流を感じる事ができるようです。

 地中に伝わる電流かどうかは不明ですが、私は地震に対しては敏感です。地震の前に必ず「ゴ-」という音が聞こえてきます。雑踏の中では聞き取りにくいですが、夜中や静かな場所なら聞き取れます。以前の話ですが、2004年10月23日の新潟中越地震を、大宮のビルの会議室で体験しました。地震の揺れを感じる4~5秒前、大きな音が私の耳に響き、思わず立ち上がり「地震だ!」と叫んでしまいました。数名の出席者は私の方を見て「何だ!」と思ったでしょう。しかし、その直後、大きな揺れに遭遇しました。これは第六感より聴覚の部に入るかもしれません。

 毎日新聞で高田守先生(東京農工大学研究者)の生き物語りという面白い記事を見つけました。人間以外の生きものが鏡を見た時の反応です。イヌやネコを含む、殆どの生物は鏡に映った自分を別の見知らぬ個体として認識してしまうようです。鏡を見せると、威嚇や攻撃をしたり、親睦を図ろうとしたりして、大騒ぎになるようです。イソップ童話の欲張りなイヌが、川に映った自分に吠え掛かったのも、実験が証明しています。鏡象認知のできる動物は、霊長類と、シャチ、イルカ、ゾウ等の頭のよさそうな哺乳類です。それ以外にもイカが鏡に反応しました。その手順は、まずイカに麻酔をかけて眠らせている間に、鏡を使わないと見えない部位に落書きをします。落書きをされたことを知らないイカが麻酔から目覚めると、鏡の前で「あれ?何か付いている」とばかりに落書きをされた部位をしきりに足で触って気にしました。先生は、「イカに尋ねられずとも、何かを認識できているかは解明できる」と言っています。

 今までの事は、五感で説明できますが、では、第六感とは何でしょう? 我々の職業ならば、生徒と自分の間の「空気を読む」ことです。相手が何を要求しているか?何が最適か?五感を最大限に活用して、行動に移すことが第六感です。(典)

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あきらめたらあかん/伊藤典男 著

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