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■ 2013年05月:KEY WORD 学校

四月は新学期の季節、新しい制服に身を包んだ初々しい姿を見ると過ぎし日を思い出します。学校も多様化され、私達の周りには予想もしなかった学びの場があります。我々が小学生や中学生の時には無かった学校、専門校が多く設立されています。その頃、予備校はありましたが、我が社の本業である学習塾はありませんでした。7歳になれば近くの小学校に6年間、中学校に3年間、そして自分に合った高校に3年間通い、その後は大学に行く者と就職する者に分かれていました。それが当たり前のように思われていました。

しかしこの6・3・3制を大きく変えた学校が2004年に埼玉県内に設立され、県内外から注目を集めています。高校までの12年間を4・4・4制に分けて1年生~4年生までをプライマリー、5年生~8年生までをセカンダリー、9年生~12年生までをターシャリーと名付けています。設立時に校長先生から1年生~6年生の間に子供達は大きく成長し、肉体的にも精神的にも同じ校舎で学ぶのは無理との説明がありました。教育の学習指導要領も4年生から5年生にかけて大きく変わります。4・4・4制を理想と思っていた教育者は今まで多くいたでしょうが、実際に踏み切った理事長さんの決断は凄いと思います。

クラス編成にも特徴があります。プライマリーは、1年、2年、3年、4年各10名の異学年40名が1クラスを編成します。朝のホームルームや給食の時間、帰りの会にはクラス教室に集まり、4年生が1年生の隣の席に座り、学校行事や施設の使い方を教えます。それぞれが上級生を見て、進級した時の自分の姿を学びます。授業は学年の教室に移動して、約30人の生徒が2人の先生と学年教科の勉強をします。1年生の目標は学校に慣れる事、2年生は自分の研究したいテーマを見つけて研究します。3年生になると期末テストがあり、冬休みの宿題は小倉百人一首を暗唱します。4年生からは中間テスト・期末テストがあり、教科は能力別のクラス編成のため、クラスレベルの上がる生徒、下がる生徒がいます。学期途中でも移動はあります。また毎年3月にはプライマリーの卒業式を3年生が中心になって行い、4年生をセカンダリーに送り出しますが、下級生がその姿を見て、式は引き継がれて行きます。

セカンダリーに進級してもクラス編成は変わりません。8年生が5年生を5年生になったら何をするかを指導します。5年生の最大の行事は約1年先の2月に開催される学園研究発表会です。研究発表会では先輩の指導の下、A1版の学園新聞を発行します。新聞には5年生全員が記事を書きますが、内容は5年生とは思えないものです。一例ですが「僕は総理大臣になりたい」を書いた生徒は現職の代議士事務所を訪問して自分の青写真を描いていました。新聞発行に際して5年生は3部門(企画・編集・営業)に分かれて活動します。営業とは新聞発行の費用を負担してくれるスポンサ-企業を見つけて訪問する事です。電話でアポを取り、名刺を作り、プレゼンテ-ションをして広告料を貰ってきます。今年は、NTTドコモ、三国コカコ-ラ、FANCL、東武動物公園、埼玉日産、ドミノピザでした。広告料を頂いた企業には契約書を取り交わし、礼状を書きます。会社員顔負けの行動ですが、学校や先生はノータッチで先輩の指導の下、生徒達で考えて行います。5年生の未来の自分の欄は、男女とも1位は医師、2位は宇宙飛行士、3位は研究技術者でした。

ターシャリー(9年生~12年生)は目標の大学に向けての勉強をします。テストの結果でクラスが変わる。競争です。この様に、様々な行事が各学年に散りばめてある事と、その殆どが生徒中心に計画され実行されていることは素晴らしいことです。この学校を訪問する度に、生徒も先生も目が輝いています。

「新しい学びへの挑戦」「活動している者は他人に感動を与えてくれる」という事を感じました。自分の夢を実現するために努力する生徒達にエ-ルを送りたいと思います。(典)

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あきらめたらあかん/伊藤典男 著

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