4月になり学校でも学年が上がることで、新中3生もいよいよ受験学年…という意識が強くなっていてほしい時期ですね。

2024年度の公立入試では、埼玉数学は大問数や小問数、配点などに若干の変化はあるものの概ね例年通り。茨城数学は記述がさらに減り、記号問題が多くなる変化がありましたが、両県ともに共通していることの一つは会話文形式の問題が出題されていることです。

会話文形式は問題を読み飛ばしてしまうと、解答に必要な条件を見逃すので、流し読みは厳禁です。時間がなくて焦っているときだけでなく、知っているパターンの問題だ!と解き方がすぐに浮かんだときも読み飛ばしがちなので要注意です。問題の流れに沿って落ち着いて解きましょう。

また、中1~中3までの広範囲で出題されるため、両県ともに『データの活用』は今後も要チェックとなる単元ですね。これらは中1や中2の最後に扱う単元です。つまり今の段階でも解ける問題がいくつもあるということ。

今のうちから中3の夏までに中1~2の復習を進めておくのがベストです!

中3生の皆さん、高校合格おめでとうございます!
さあ、中2生の皆さん、進級すると中3生、つまり『受験生』となるわけです。
心の準備は整いましたか?
まだまだの人もたくさんいるとは思いますが、専修学院・個別指導学院で気持ちを一気に切り替えていきましょう!

今回は2月に実施された埼玉・茨城公立高校入試問題を振り返りたいと思います。
埼玉県公立高校入学試験
例年通りでほぼ変更なし。
大問1:小説文読解(全5問うち記述問題2問  配点26点)
大問2:漢字・文法他(全10問 配点24点)
大問3:説明文読解(全5問うち記述問題2問  配点26点)
大問4:古文読解(記述1問 選択2問 短答式1問 配点12点)
大問5:課題作文(配点12点)
特徴的だったのは、大問2のスピーチに関する問題で不自然な文を訂正する問題がでました。また、作文の課題はSDGsに関する資料を読み取り、自分の意見を述べるものでした。

茨城県公立高校入学試験
昨年とほぼ変更なし。
大問1:漢字・文法他(全13問 配点22点)
大問2:小説文読解(全5問うち記述問題1問  配点25点)
大問3:説明文読解(全7問うち記述問題2問  配点30点)
大問4:古文読解(全8問うち短答式1問  配点23点)
特徴的だったのは、基本的に記号が多い問題傾向は変わらないものの、大問1では手紙文として安否を尋ねる文の記述がありました。また、大問4では(4)漢文の返り点の打ち方や、(5)朗読会に向けての話し合い(会話形式文)の穴埋めがあり、会話形式の文は大学共通テストにもみられる傾向があります。

社会も国語と同様に2024年度公立高校入学試験問題の振り返りを行います。

埼玉県立高等学校入学者選抜試験
ほぼ例年通り。問題数も30問と変更なし。
学年別出題数では、3年の内容が減り、1年の内容が増えた。
大問1:世界地理に関する問題 配点14点
大問2:日本地理に関する問題 配点16点
大問3:江戸時代までの歴史に関する問題 配点16点
大問4:近現代の歴史に関する問題 配点17点
大問5:公民に関する問題 配点23点
大問6:3分野総合問題 配点14点
大きな特徴は見られませんでしたが、出題範囲から見えてくるのは1年の内容から入試は重視しているというものでした。3年になって付け焼き刃的に勉強しても間に合わないということです。高得点をとりたい人ほど計画的に勉強を始めましょう!

茨城県立高等学校入学者選抜試験
ここ最近の傾向と同じ。記述は1問。単語記述が2問。○×の完全正答問題が2問。
ほとんどが記号問題となっている。
大問1:地理に関する問題 配点30点
大問2:歴史に関する問題 配点30点
大問3:公民に関する問題 配点20点
大問4:3分野総合問題 配点20点
記号問題が圧倒的に多い茨城県の問題ですが、選択肢が6~8つある問題もあって、受験生を悩ませるものになっています。しかし、こちらも埼玉県同様1・2年生で勉強する地理と歴史の内容で60~80点を狙える問題形式です。基本用語をしっかり押さえたうえで、記述にも対応できる練習をしておきましょう。

4月から新しい学年がスタートしますね。中学3年生はいよいよ高校生活が始まりますが、楽しみな一面もあれば、どこかに緊張もあるでしょう。
そして、高校数学が始まりますが、中学までの感覚は今のうちに捨ててください。例えば定期テストでは、中学校であると1~2週間前に勉強すれば何とか点数が取れた、ワークはテスト前ギリギリに終わらせる、なんてことがあったのではないでしょうか。しかし、高校は予習をした状態で授業に臨んでいる、という前提のもと授業がハイスピードで進んでいきます。高校の先生は、分かっていようが分かっていまいが授業は進めていくのです。そして、必然と覚える量も増えますので、定期テスト1~2週間でどうにかできることはありません。中学校では上位にいたのに高校では下位になる、中学校の数学は得意なのに高校数学は苦手、なんてことはよくあることです。高校は同じ偏差値の生徒が集まる場所ですので、最初に躓くとあっという間に大きな差になってしまいます。
まずは、最初の定期テストで上位を目指せるように勉強計画を立てていきましょう。実は、最初の定期テストの点数や順位が、自分の基準を作ります。高得点を取れれば、次も維持しようと努力できるようになりますし、反対に基準が低くなれば「前回もこれくらいだからいいや」と思うようになり成績は伸びてきません。
最初の定期テストで高得点を取るためには、今のうちに準備を進めることが大切です。特に、最初の高校数学は中学3年生で学んだ展開・因数分解が出てきます。「簡単だ!」と思われがちですが、高校受験が終わってから1か月間勉強していない状態ですとかなり危険です。やってみると、意外と公式を忘れている人も。もう一度、公式の見直し・演習を行いましょう。以下、今すぐに覚えてほしい展開公式です。因数分解でも利用しますよ。